GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり 第17話「決戦」感想

漆黒の長い髪を持つ美しき亜神の加護を得た伊丹は、ついに炎龍を倒す。
まるで伝説のドラゴン退治じゃなイカ。

レレイの魔法が発動したシーンは、カンピオーネ！の神殺しである護堂を思い出しましたが、そこからのテュカによる雷撃はバスタードのアーシェスネイの名前の元になった轟雷(テスラ)めいていて、古代の魔法剣を無数に突き立てた炎龍が稲光に包まれ、やがて伊丹が仕掛けたC4爆薬によって爆散炎上して行くのは、まさに炎龍編のヤマ場を飾るのに相応しい展開でしたね。

しかし一方では、伊丹たちと共に戦うダークエルフたちが次々と倒れ、ヤオに似ている娘もいたので一瞬彼女が消し炭になってしまったのではないかとハラハラしましたが、伊丹を逃がそうとする彼女が現れたのでホッとしました。

そして、なんと言っても一番の見どころは、故郷を炎龍に追われたレレイが、テュカに自分には炎龍を倒せないと思っているから内向きに彼女の辛さが行ってしまうのであって、そうではない、炎龍は倒せるのだという事を身を持って示そうと、あらん限りの魔法力を振り絞った事が、テュカの目を冷まして行くシーンだったと思います。

思えばレレイも炎龍の被害者であり、その彼女が命を賭けたギリギリの状況の中、テュカを引っ張り上げたのは運命だったのかもしれませんね。

さておき、見事炎龍を倒した伊丹が決戦の場となった火山の洞窟から脱出すると、その目には傷つき倒れたロウリィの姿が飛び込んで来ました。
そして彼女の傍に立つ冥府の王ハーディに使えるという亜神のジゼルによれば、それは伊丹が受けるはずの怪我やダメージを一身に引き受けるという契約のためという事でした。

前回エロティックに伊丹の怪我したところをペロちゅーしていたのはその契約を結ぶためだったとは、最後に自分が伊丹をものにするという決意と愛の成せるわざですね。
そしてそこまでされたら、伊丹も死後の魂が彼女の側に永遠に居る事になっても悔いはないんじゃないでしょうか。
ただ今は、いろんな事やいろんな人の、そしていろんな種族の事を背負う事ばかりが増えて行く運命にあったとしても、ロウリィが、レレイが、テュカが、面白い旅路を一緒に進んでくれる日々が続くと良いですね。

ともあれ、ジゼルの使役する新生龍の2頭は空自と機甲師団がやっつけてくれましたが、そもそもロウリィに地下がダメな原因を作り、炎龍を休眠期に目覚めさせて多くの被害をもたらした元凶であるハーディとは、何を思ってこんな事をしてくるんでしょうか。

日本と帝国の講和も気になるところですが、ハーディという存在が物語にどう絡んでいるのかも注意深く見て行きたいと思います。
とにかくも、ワンクール目からの期待を裏切らない決戦のエピソードでした。
次回も楽しみに待ちたいと思います。