僕だけがいない街 第10話「歓喜」感想

僕だけがいない街ってこういう事だったのか。
被害者を守り抜いたぶんだけ悟によくない事が起きるのはリバイバルのお約束でしたっけ。

したっけの使い方が怪しい感想の出だしですが、したっけねにはそしたらね以外にまた明日ねという約束の意も含んだ使い方が見られるので、リバイバルで人助けした後の悟に楽しくない展開が訪れる約束が現実化し、彼自身が被害者になるという展開が、作中でたくさん使われるしたっけのひとつの意に何処かでつながり、作品名そのものにも最初から示されていたのだと感じました。

そして、初回でバイクに乗りながら、またか！とつぶやき出した悟の言葉を思い出しましたが、自分にとって最高の獲物になった悟に向かって、ぐにゃりと笑った八代先生は怖すぎでしたね。

この辺り頭脳派の殺人者らしく、自分の獲物をことごとく奪い、自分の思考を先回りしていた様子の悟は、彼にとって別格の殺人対象になったのだと思いますが、彼が言うように悟を殺めるのは自分の思い通りに犯罪を遂行できなかった代償行為とは思えない、「歓喜」というサブタイトルも用意されていました。

さておき、ストレートなホラー作品とは異なる、ジリジリするような先の読めない怖さが面白いところだと思いますが、川に車ごと沈められた悟はこのまま最後を迎えてしまうんでしょうか。

そうすると彼自身が大人になるまで経験した未来や、愛梨と出会う事も無くなってしまうんですが、さて、一回目のリバイバルで加代を救えず、事件の日にちが変わっても結局彼女が死の運命に飲み込まれてしまった時の流れの振り戻しというか、起こってしまう結果に戻そうとする力が、今度は生き続けるはずだった悟の未来に、彼自身を戻してくれるんじゃないかと期待しています。

果たしてそれがどういう形を取るのかは、全く予想がつきませんが、八代は悟に街を出ると言って去って行ったので、もし悟に未来があれば、少なくとも彼の母親である佐知子さんが生きている可能性が高いですね。

ともあれ、僕だけがいないという事がどういう状況を差しているのか、次回はっきりするんだと思います。
そしてもし悟が生きていれば、八代と最終対決して物語は幕を下ろすのでしょうか。
デッドorアライブ。果たして悟の生死は！？次回を緊張しながら待ちたいと思います。