2016
04/06
水

全てを欺き、生き残れ。
Production I.Gの手によってスバイミステリが深夜アニメ枠に登場。
お洒落なOPと美麗なカットやデザインに先ず目を惹かれました。
あらすじ(公式サイトから引用)
昭和12年秋、陸軍内部の強い反対の中、結城中佐によってスバイ養成を目的とするD機関が秘密裏に設立された。
参謀本部から監視の密命を受け、D機関に赴いた佐久間中尉が目にしたのは超人的な選抜試験を平然とくぐり抜けた若者たちだった。
感想 : D機関のメンバーによって行われるポーカーの場面をいろんな角度から描き、プレイヤーの仕草や表情の変化をそこに織り交ぜて行くのは、視聴者を引き込むためのセオリーがもれなく行われているのを感じました。
その辺りさすがI.Gらしいというか、安心して見ていられると思いますが、今後シリアスな話が進む中でひとつひとつの場面をどんなふうに見せてくれるのか楽しみなところです。
さて、D機関を監視する密命を受けた佐久間によれば、機関のメンバーは化け物であるという事ですが、初回を見ただけでは彼ら全員の名前と顔を覚えらそうにないという視聴者としての第一印象も、彼らがスバイであるがゆえに受けた印象なんでしょうか。
その辺りまで狙っての絵作りがされているのを光彩の加減や色の使い方に感じましたが、彼ら自身もお互いの本名すら知らない関係の中で、ポーカーをしながら個々に駆け引きや壁役の者から送られてくるどの情報を信用するかの選択を行っていたのは面白かったですね。
結果途中参加の佐久間ひとりがカモにされたわけですが、親切にポーカーの裏で行われていたジョーカー・ゲームの事を説明してくれた三好に不敵さも感じました。
ゆくゆくは世界に散って個々にスバイ活動するのですから、三好ぐらいの不敵さがないとやっていけないと思いますが、嵌められて汚ないやり口だと声を荒げるイワシ頭の佐久間はスバイに向いてないような気もしますね。
そして視聴者への説明役としての役回りを担うのがおそらく彼になるんだと思いますが、物語が進むにつれて揉まれて行くだろう佐久間が、スバイとしてこれからどんな変遷を辿って行くのかも見どころになるんじゃないでしょうか。
早速D機関を潰したい陸軍内部の派閥から捨て駒のようにその理由を作るために利用され、三好からはスバイ容疑者のガサ入れ現場でジョーカー・ゲームに続いて再び嵌められた佐久間は、スバイ容疑の証拠品が出てこないとハラキリの窮地に立たされそうですね。
そして証拠を三好が捏造するという駄作的な展開がこの先に無いのは、予告の彼の思わぬところにあるという言葉が指し示していると見ましたが、さて、D機関を嵌めるためにあらかじめ捜索した陸軍が見つけられなかった証拠品は、どこにあるんでしょうか。
暗号解読といえば暗号書と乱数表がワンセットで存在しないとできないと頭に浮かびましたが、容疑者の盆栽の配置とか日本家屋であるが故に日本人の目では見過ごしてしまうような方法で巧妙に乱数表に相当するものが隠されているのか、証拠品へと佐久間がたどり着く道すじを先ずは次回の楽しみにしたいと思います。


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