2016
04/13
水

御真影の写真を直接見たり、みだりに撤去などしてはいけないという当時の日本人にとっての常識を利用した外国のスパイ。
しかしそれを見透かし、あまつさえ逆手にとって人や事象を操作するのがD機関だった。
ハラキリショー寸前のところで憲兵であるがゆえに彼らが絶対に手を触れない御真影の存在に気づいた佐久間中尉。
この気づきを原点に、彼は軍人気質を持った個性的なスパイになっていくのを感じましたが、暗号を隠した外国のスパイはもとより、現場にいたD機関のメンバーは証拠の隠し場所が御真影の裏である事を佐久間以外の全員が気づいていたっぽいですね。
しかし追いつめられた佐久間の横でニヤリとした三好をはじめ、誰も彼にその事を教えようとしないのは佐久間の力量を測って楽しんでいたからでしょうか。
見ている方としてはそんな人間の集まったD機関の物語がこれから始まっていくのが楽しみになってきますが、佐久間にとってはたまったものではなかったでしょうね。
さて、こうして見事スパイの証拠を上げた佐久間でしたが、陸軍から派遣されている彼は報告がてらD機関を潰すために自分を駒にした武藤大佐に意趣返ししました。
この事が彼の今後を生き方決めると同時に、その才能を開花させてしまった感じですが、実は家宅捜索が二度目だったのを前もって結城中佐が知っていたのではないかという思いから、彼が武藤大佐を調べていた事や、結果結城中佐のスパイとしてのありようまで調べ上げ、三好どころか結城にまで欲しい人材と思わせるまでに至ったのは見応えのある展開だったと思います。
そして連絡係として陸軍から派遣された当初とはずいぶん違う、駒として生きたくはないと空に目を向けた彼が今後どんな物語を見せてくれるのか楽しみなところですが、どうやらアニメ版ジョーカー・ゲームはこれから世界に散って活躍するそれぞれのメンバーのお話になっていくようです。
果たして、今後の佐久間中尉の役どころが語りべ的なものになるのか、そしてオムニバスのような独立したお話がしばらく続くのか気になるところですが、先ずは三好がメインになりそうな次回を楽しみに待ちたいと思います。

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