2016
06/28
火

サラートの手、あったかいナリィ〜。
お笑い要素の多いファンタジーアニメ作品でしたが、評価するべきは両親の復讐に囚われ、育ての親のギルーにまで我を通し続けてきた主人公ヒイロがサラートと出会い、実はドールであった彼女の死に際してやっと取り戻した自分の心臓を与えたところですね。
彼はここまでギルーを傷つけたりしながらも人として少しづつ成長し、滅魂の炎に襲われる最悪な状況の中自分を救ってくれた両親の愛情を改めて知ったことで、彼自身も好きなサラートを救うために心臓を与えるという選択肢に行き着いたんでしょうね。
まさにピノキオが人になったようなサラートがトクントクンというヒイロの心臓の音が聞こえると嬉しそうにするところは、可愛くてキュンキュンしてしまいましたが、同時にヒイロの成長と彼女への初々しい気持ちを感じる良いラストエピソードになったと思います。
日中合作アニメということで話題になった作品ですが、その結末と主人公の成長には日本に伝わり日本的になった儒教の仁という精神が感じられましたが、アニメ好きの中国の少年や少女はこの作品を見てどう思ったのか、とくにヒイロのサラートへの行いについてはどう感じたのか、、機会があれば聞いてみたいですね。
そういうところも含めて面白い作品だったと思いましたが、個人的には362歳になってついにナイスバディを手に入れたと喜ぶシャリシャルーちゃんの前向きさと、彼女を慕ってやまない参謀兵士さんが無事だった事が特に良かったと思いました。
そしてムムーへのお支払いがまだ済んでなかったのかー!と笑ってしまう、何処までも追って来て請求に現れるムムーもシリアスな終盤を賑やかにしてくれたと思いますが、ヒイロが俺はさすらいの剣士だ!そしてこれからも剣の修行をするんだとギルーが喜ぶオチをつけてくれたのは、笑うよりもほっこりとする気持ちが浮かんできました。
ヒイロの言動でお話を面白く見せながら、最後は彼の成長を通してとても良いところに着地した快作になったんじゃないでしょうか。
プリティリズムやジャイロゼッターの絵コンテでお名前を知った、近藤監督の次なる作品に期待したいと思います。
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No.587 No title
素直に面白かったなあと思う作品でしたね。
投稿者:甘エビver.2 2016/06/29 (水) 10:27
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「剣士」ではなく「さすらいの剣士」に拘るのがヒイロをヒイロたらしめている理由だなとw
真面目なところだと、非常に無駄なく綿密に組み立てられてた作品
まあ、ノリのせいで非常に行き当たりばったりに見えたりするのだがw