2016
08/10
水

マクロスΔでストーリーに度々登場するプロトカルチャーという存在。
マクロスFやΔからマクロスシリーズを見はじめた方にはもう一つ馴染みのない存在かもしれません。
なので今回は彼らの誕生の歴史と宇宙に版図を広げ、そして何によって滅んだかを、公開された資料等を参考に振り返ってみようと思います。
先ず宇宙が誕生したのはB.C.2000億万年前のビッグバンによるものであり、マクロスの舞台となるこの宇宙と、それに重なるサブ・ユニバースが誕生しました。
この宇宙では生命が誕生し、やがて進化した宇宙初めての知的生命体がプロトカルチャーとなり、サブ・ユニバースの方でも精神エネルギー生命体が生まれて知的生命体へと進化を遂げたという事でした。
そして、B.C.50万年代にプロトカルチャー歴P.C.元年を迎え、2600年ごろ彼らは第一次となる宇宙移民を開始する事に。
この時、戦闘に使役するためにゼントラーディの量産が始まりましたが、勢力圏の拡大に大いに貢献したようです。
移民開始後役100年の時を経てフォールド航法を可能とする光速宇宙船による第二次宇宙移民時代が到来し、勢力圏を拡げたプロトカルチャーは星間共和国の統一を成し遂げる事になりますが、広大になりすぎた星間共和国にはやがて多くの内紛が起きてしまうんですね。
そしていつしか内紛は星間共和国を二分する戦いへと発展し、彼らはゼントラーディよりも強力な生体兵器のエビル・シリーズの開発に着手するのですが、その全領域活動可能とする生体兵器に求められた戦闘能力を満たすための動力の問題が解決されず一度は試作が中止されたそうです。
しかし、先進科学惑星によるサブ・ユニバースの発見と、そこに超高レベルの異次元エネルギーが充満している事が分かったことで、エビル・シリーズの開発が再び行われる事となりますが、それに併せて開発された超空間ゲートと生命超空間器官を通して、テスト中だった素体に異次元のエネルギーそのものだった意志を持つ生命体が宿り、エビル・シリーズを乗っ取ってしまいました。
あらかじめエネルギーがあまりにも強力で危険なために、素体の頭脳をテスト前に洗脳封印していたにもかかわらず、元々戦闘力の高かったエビル・シリーズは異次元エネルギー体の能力のために、更に強大な戦闘能力を発揮するようになり、しかも異次元エネルギー体がこの宇宙に存在するためには生体エネルギーのスピリチアを吸収する必要があったので、マクロス7でプロトデビルンと呼ばれていたような、プロトカルチャーにとっては悪魔のような存在になってしまったのかもしれません。
しかし、彼ら異次元エネルギー体にそもそもこの宇宙を侵略する意志があったのか、それともプロトカルチャーの新兵器開発に巻き込まれた被害者なのかは明らかにされていませんが、先進科学惑星の人々を洗脳して兵器や戦艦を作りあげ、周囲の惑星や星系に侵略を開始したのは事実であり、この時生み出された戦艦などが後の監察軍(劇場版マクロスのラスボス)になって行ったようですね。
その後はスピリチアを吸収された人々が数千億人規模で衰弱死したり、プロトカルチャーとは戦えないという基本指令を持つゼントラーディがプロトデビルンに洗脳された人々を擁する敵とは思うように戦えなかったり、その混乱と強大過ぎるお互いの戦力のぶつかり合う中で、やがてプロトカルチャーは絶滅して行ったようですね。
しかしマクロスFにおいてバジュラやフォールドクォーツというものがマクロス世界に登場したように、このデルタではプロトカルチャーが生み出した多くの種族と、歌姫の歌と共鳴する遺跡が多数遺されている事が加わり、ロイド氏や新統合軍の一部がその研究を始めたのは、プロトカルチャーについて今まで知らなかった事が明かされるという期待を抱かせますが、過去においてプロトカルチャーが惑星間移民へと乗り出していったその後の歴史を、今また人類が繰り返さないかという不安も過ぎりますね。
歌は兵器ではないかという考えを持つ人々と、そうではないと信じる人たちの間で進み出そうとしているマクロスΔが、マクロスの歴史に何を刻もうとしているのか、今後の展開を楽しみに見守りたいと思います。

















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