Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ!! 第10話「姫の元へ」感想 いいか、兄貴はな、妹を守るもんなんだよ！

イリヤと美遊の再会シーンが美しい。
そして、再び襲い来る絶望感にジュリアンの手を取ろうした美遊を、そっと止めてあげるイリヤに愛を感じました。

美遊を取り戻すために厳しい戦いから一歩も引かぬイリヤ。
そして身を隠していたギルくんとバゼットが劣勢を覆そうと加勢に現れてくれましたが、先ずは凛とルヴィアの意識を取り戻す事ができましたね。

しかしこの二人は異世界転移直後に意識を抜かれていたので、凛は全くわけが分からない感じだし、ルヴィアに至っては胸が嫌でも目立つ格好をしている事に気づいて超恥ずかしがっていましたね。
ルヴィアさん、視聴者のために出来ればもう少しその格好でいてください。

さておき、ギルくんの参戦で攻勢に立っていたエインズワース側に隙が生まれ、ついにイリヤは美遊を抱きしめてあげることができましたね。

囚われの部屋から脱した美遊に近づくサファイア。
やがて蝶のシルエットが大きく映し出されて美遊が魔法少女カレイドサファイアに変身。
そして彼女を全身で受け止めようと向かったイリヤの両腕が、彼女をしっかり抱きしめるところは美しくも引き離されていた二人の想いを感じる良いシーンでした。

しかしクロから受け取っていたルールブレイカーで当主ダリウスをイリヤが刺してから怒涛の展開へと一気に舵を切っていきましたね。
実はダリウスは亡くなっていて、子息のジュリアンが置換魔術をもって彼の概念をその身に宿らせていたようですが、ルールブレイカーによってそれが解けてしまったということでしょうか。

姿をあらわにしたジュリアンが某わかめ君が身につけていた薄茶色の制服を着ていたのはファンサービスだと思いますが、切迫した場面でも笑わせに来るネタ使いはさすがだと思いました。

そしてジュリアンの姿を見せて行く彼を後ろから顔を赤らめながら見ているベアトリスにニヤニヤしてしまいましたが、彼から怒られてハートキャッチされる彼女の満足そうなイキ顏に、とうとう吹き出してしまいました。

ともあれ、エインズワースの籠の中で育てられ、価値観やものの見方がおかしくなっているエリカが美遊から友達じゃないと言われるのは可哀想でしたが、ジュリアンと共に姿を現した立方体から流れ出した聖杯から溢れた泥によく似たものを、その身に受けたエリカはどうなってしまうんでしょうか。

美遊も世界も救うなら、彼女も助けてあげて欲しいんですが、泥から溢れるように出現する英霊たちを相手に、イリヤたちは危機的状況へと追い詰められてしまいましたね。

しかし、ここでした。けっして折れぬハートを持つ熱きお兄ちゃんの登場は！
妹をジュリアンから逃すために獄につながれ、打たれ、それでもただ妹の身を思い続けてきた兄・士郎。

凛たちを襲うジュリアンの攻撃をロー・アイアスで防いだ彼は、何かを切り捨てて全てを救うなど俺は認めないと、ただ短くトレースオンの一言にその決意を乗せてジュリアンに突きつけますが、こういう熱量こそ士郎の持ち味であり、物語が佳境を迎えたのをビンビンに感じますね。

そしてそんなラストを飾る彼の後ろ姿を見ながら、Fateシリーズで彼がイリヤやヒロインたちに言った数々の名言が浮かんで来るのを感じていましたが、兄貴は妹を守るものというイメージがぴったりな締めでしたね。

二人の魔法少女の抱擁に涙し、ハートキャッチに笑い、そして最後は士郎お兄ちゃんにハートキャッチされてしまう超盛り上がったエピソードでした。
プリズマ☆イリヤってめっちゃ面白いですね。次回も楽しみにしたいと思います。