魔法少女育成計画 第10話「乱入バトル確変中！」感想 魔法少女選抜試験を捻じ曲げたクラムベリーマジ悪党

ハードゴアアリスちゃんの生き様が悲しすぎて辛いです。

スノーホワイトが鈴付きの鍵を拾ってあげた娘がアリスだったんですね。
そして家庭にキツすぎる問題を抱え、誰からも必要とされないと思っている彼女がスノーホワイトに近寄ったわけが、ただ白と黒の衣装を着た二人が並べばきっと綺麗だという、なんとも切なく、微かな希望にすがるような理由付けによるものでした。

しかしカラミティメアリの起こした事件が終息したある日、一人でいる事に耐えられなくなったスノーホワイトから呼びだされ、一時は側に居てと言われたものの、ファヴからの脱落者の報告を聞いて取り乱したスノーホワイトから、いきなり突き飛ばされたのはさぞ辛かったでしょうね。

そしてその後、正体を探りに縫いぐるみに化けてアリスの元に潜んでいたミナエルから報告を受けたスイムスイムの凶刃に命を落としてしまいますが、人前では変身できなかったりその正体を相手に知られると一気に追い込まれるという展開が、普通なら勝てない相手に勝ててしまうと云うゲームの方便のひとつみたいで薄ら寒いですね。

もうルールも設定も初めから玉石混交の中で勝ち抜けさせるために用意していた感じがして、いかに魔法の国の人材選抜試験を捻じ曲げたクラムベリーが恐ろしく頭の回る悪党だというのが分かった気がします。

前回の感想で運営の黒幕はおそらく彼女だろうと書きましたが、これほど恐ろしく戦闘自体も強いラスボスとは思いませんでした。
そして自ら彼女に挑む形となったスイムスイム一派がただでは済みそうにないと思いますが、スイムスイムも今や只者ではない悪の大幹部的な存在に育ったので、ひょっとしたら一波乱あるんではないかと期待しています。

その期待の理由のひとつにオープニングで出しのスノーホワイトに手を延ばしているのがリップルと云うのがありますが、スイムスイムの不意打ちでトップスピードを失ったリップルはスイムスイムに怒りをあらわにし、翻ってこの育成計画を動かしている運営者をも許さないでしょうね。

なのでこの捻じ曲げられた育成計画というものに終止符を打つのはリップルとスノーホワイトになりそうですが、直接リップルがスイムスイムとクラムベリーに引導を渡すとは言い切れないものも感じます。

ともあれ、どの時点で魔法少女になった女の子たちが真実を知るのかが楽しみなところですが、もしスイムスイムが死の間際にクラムベリーから真実を聞かされたりしたら、こんな可哀想な事もないでしょうね。
いくらたくさんの人の命を奪ったとはいえ、彼女も被害者の一人であり、その辺りのクラムベリーとの経過を経てラストバトルへと進んで行くのかもしれません。

魔法の国や人材育成計画についてはもう少し説明の欲しいところですが、予断を許さない展開の続くまほいくの次回を待ちたいと思います。