響け！ユーフォニアム2 第9話「ひびけ！ユーフォニアム」感想

あすかは優しい子ですね。
もう高校生ですから、いつだって自分で訪ねて行けるはずなんだけど、きっと母親の事を思って父親に会いにいけないんでしょうね。
そしてだからこその再会の場所となる全国大会に、彼女を行かせてあげたいですね。

香織はあすかの嫁だったのか…しかしなぜか報われない気がするのは、幸せな娘代表のような香織にあすかの満たされないものが反応してしまうからではないでしょうか。

あすかの母親の説得の一助になればと好物というお饅頭を用意したり、靴紐を結んであげたり、プールの時はお揃いの水着を着て、あすか奪還作戦まで立ててしまう香織は本当にあすかが大好きなんでしょうね。

そしてそんな香織の作戦もあり、タイミングよく勉強を見てあげるとあすかに自宅に誘われた久美子がまたまた矢面に立たされる事になって行きましたが、勉強会ってそもそもあすかの方から誘ってくれたんでしたね。

まあ久美子があすかの部屋に上がってから、彼女と話しがしたかったからとあすかを本音を言ってくれましたが、そこからあすかが語り出した父親との事やユーフォという楽器との出会いの話は、なぜあすかが今まで部の問題などについて割り切ったような事を言うのか、その最も深い出どころを見ていたように感じました。

しかし、久美子と話したかったというあすかは、このなんでも受け止めてくれそうな、そして予想もしなかったような反応を度々見せてくれた一年生のユーフォ吹きに、あすかは何もかも聞いて欲しかったんじゃないでしょうか。

それが事態を変える事になるのかは分からないし、何にもならないかもしれないけれど、ユーフォのイメージを感じた久美子聞いてもらう事があすかにとっては癒しになるんだと思います。
父親から送られたユーフォを吹き続け、ユーフォっぽい感じのする久美子に父親への気持ちの埋め合わせを求めているわけではないんでしょうけど、それでもあすかの心には安らぎが訪れたんではないでしょうか。

河原で本当に演奏が聞きたいの？と微笑むように吹き始めたあすかのユーフォから響き出した音は、ゆっくりとした風に流れながら彼女の父親への想いをどこかに届けてくれるんでしょうか。
父親との再会の場所となる全国大会の会場に、久美子と部のみんながその音色とあすかを連れて行ってくれると期待したいですね。