Fate/Apocrypha 第12話「聖人の凱旋」感想 令呪をもって吸血鬼討伐を命じるジャンヌちゃんかっこいい！そして、シロウの正体が明らかに。

一人目のサーヴァントでルーラーで令呪大量持ちとか、シロウの設定がてんこ盛り過ぎて波乱と悲劇の予感しかしない。

大聖杯を使って一族が失った権勢を取り戻す事を悲願とし、多くの魂をその身に取り入れて生き続けてきたダーニックは、ヴラド三世の吸血鬼になるという宝具を自分のものにするのを最初から考えていたんでしょうか。

約束を違えて宝具の使用を強いる彼にヴラド三世は激しく抗おうとしたようですが、令呪を全て使ってくるマスターの前ではどんな理不尽な事も通ってしまうのがこのFateの世界のお約束でしたね。

そしてもはや人の魂を取り入れる必要もなく、不死者ともいうべき吸血鬼へと変貌を遂げたダーニックはまさに妄執の虜という感じでしたが、一気に奪われた大聖杯への元へと進み始めました。

しかし永遠に仲間を増やし続ける彼を外に出すべきではないという赤と黒のサーヴァントたちの協力関係が一時的に生まれようとしたところでルーラーのジャンヌが到着し、並み居る英霊たちに令呪をもって討滅を命じるところは今回もっとも盛り上がったシーンでしたね。

令呪発動と共にサーヴァントの身体が輝き出し、グッと気合の入る様子に思わず興奮してしまいましたが、カルナやケイローンたちをはじめとする最強揃いという雰囲気のサーヴァントたちの攻撃を躱して行く、吸血鬼と成り果てたダーニックとの連続したバトルがスピーディで面白かったですね。

しかしついに大聖杯の収められただろう教会めいた部屋にダーニックが到着し、追っていたジャンヌも引き離されたところでシロウの登場となるわけですが、大聖杯を奪った時の聖杯戦争で彼を見ていたダーニックは、シロウが自分と同じように生き続けている事に驚くんですね。

冒頭ではそのかつての聖杯戦争時に愛していただろう女性を失ったシロウの姿が描かれていましたが、対吸血鬼の攻撃を次々と繰り出してダーニックをあっという間に灰にしてしまった彼は、その部屋に現れたジャンヌに自分は一人目のサーヴァントであり、ルーラーでもあると語っていましたね。

どうやらそれがジャンヌが通常とは違う形でこの聖杯対戦に召喚された理由と関係があるようですが、ダーニックの死も、シロウの目的とその原因となった出来事も、全ては大聖杯という存在が招いたもののような気がして、願望器とも呼ばれるそれが如何にそら恐ろしいものであるかを改めて感じました。

ともあれ、その真名が天草四郎だったシロウと対面を果たしたジャンヌはこれからどういった行動に出るんでしょうね。
空中庭園での大聖杯争奪戦に参加していないジャックやモードレッド、そしてジークとアストルフォたちの動きも気になるところですが、先ずはシロウとジャンヌのシーンの続きを楽しみに、次回を待ちたいと思います。