メイドインアビス 第13話(終)「挑む者たち」感想

希望を感じるいい最終回になりましたね。
いつの日かミーティの魂とナナチが再会できるといいですね。

毒に倒れたリコを治そうと考えたり手を尽くすレグの姿が二人を監視していたナナチを動かし、彼らに出会いと悲しいお別れをもたらしましたが、ミーティをレグの火葬砲で殺してくれというナナチの願いの理由はあまりにも残酷なものでしたね。

白笛のボンボルドによる上昇不可実験で呪いを二重に受けたミーティは耐えてみせるとナナチに言いましたが、いたいけな少女が見るも無残な目にあって行くシーンと、彼女をなんとか元に戻そうとして果たせず、かえって苦しみを与えてしまったナナチに涙が溢れてしまいました。

そしてリコを助けようとするレグの姿にナナチは自分とミーティを重ねたようでしたが、火葬砲の凄まじい威力だけでなく、その共通するものがあればこそナナチはレグにお願いをしたんでしょうね。

ミーティにお話を聞かせるナナチ。
彼はレグが火葬砲をミーティに向かって放とうとする刹那、たまらず彼女の元に走り寄って抱きしめましたが、ナナチの意を汲んだレグがありったけの思いを込めて放った火葬砲は、ミーティの魂がアビスを巡っていずれナナチの元に帰って来るようにと放たれたのかもしれませんね。

そして、レグはミーティが逝った後にナナチが後追いをするんじゃないかと心配していたようですが、タイミング良く目を覚ましたリコの作った料理と、屈託のない笑顔を持つ少女にデレるレグがナナチに前を向かせ、アビスの底を目指す冒険に加わらせたのはミーティの魂がしていってくれたように感じました。

治療の進む中ずっと目を覚まさないでいたリコは怖い夢の中で自分より怖がっている子と出会い、再び生気を取り戻すことになったと語っていましたが、それが巡り巡ってナナチを生き続ける事へと導いたんじゃないでしょうか。

そしてそれは変わり果てたミーティに彼女自身の魂がまだ宿っていたのを感じさせる展開だったと思います。

やがてリコとレグ、そしてナナチが出発の準備を始め、再び旅立つ前にアビスの底を目指す冒険が続いている事を知らせるメッセージをリコたちが気球で飛ばしていましたが、風やアビスの生き物たちに襲われながらも、それが上へ上へと登って行く様子にリコたちの力強さと希望を感じました。

そして途中気球がマルルクちゃんの手を経て、地上に居るナットらしき少年の手に届いたのはとてもいいシーンでしたね。

物語はミーティと暮らした隠れ家にサヨナラをして行くナナチと、リコとレグの三人が出発して行くところで幕となりましたが、いつかリコがお母さんと再会し、ナナチがミーティの魂を抱きしめる日が来るといいですね。

作品の世界観を感じる壮大で素晴らしい雰囲気の作画と、度し難いほど残酷なお話に負けない希望を感じさせてくれる良いアニメでしたね。
機会があれば続きのお話もアニメで見てみたいと思います。












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空と夏の間さん