
砂の海を漂流する泥クジラの上で生活する人々。
印と呼ばれる特殊な能力を持った者たちと、それを持たぬ人々がそこで暮らすようになった理由は、まだ語られていない。
漂流島で放心していた少女と、なんでも記録せずにはいられない過書の病持ちと言われるチャクロ少年の出会いが、この世界の真実を知るきっかけになりそうなのを感じる初回。
チャクロ少年が語り手として進む物語と、童話のような感じもする作画が合わさり、独特の世界観を醸し出している事に惹かれ、これからがとても楽しみになってきました。
ともあれ、序盤は能力を持つが故に短命である運命を背負う印と呼ばれる女性のお葬式から始まりましたが、漂流島からチャクロたちが連れ帰ったリコスという少女と、泥クジラの執政を司る印の能力を持たない長命な者たちとの会話を見ていると、能力を使える者たちがそのように作られたデザインヒューマンのような感じもしてきますね。
チャクロが語っていたように、なぜ泥クジラで皆が暮らすようになったのか、そして能力を持たない長命な者が泥クジラの指導層として存在しているのかその理由が気になるところですが、無意識状態のリコスがチャクロを剣で刺そうとした辺り、命のやり取りをするような危なかっしい世界が泥クジラの外には広がっているらしいことを感じさせていたと思います。
そして長らくヤンチャして閉じ込められていたオウニ少年が外に人の暮らす世界が広がっているのなら泥クジラを捨てて出て行くと、リコスを拐って彼女の居た漂流島へと仲間を引き連れて向かって行きましたが、それに巻き込まれたチャクロを追って幼馴染のサミが彼の元へと行くのが予告の場面から見て取れますが、果たして彼ら泥クジラを出て行ってしまった者たちにはどんな運命が待っているんでしょうか。
リコスと話した長老たちのひとりが外の世界は昔のままだと涙を流しているシーンもあったので、長老たちは泥クジラで暮らす人々が外の世界に触れることを許さないのかもしれませんが、泥クジラいちの能力を持つオウニを連れ戻す以上に危険な香りが漂っているのを感じる伏線が幾つか張られていた気がします。
兎に角も次回を見てみないとまだなんとも先の読めないところはありますが、記録者としてのチャクロ少年が語り手として進んで行く展開の面白さと、お話そのものへの興味の高まりを感じる初回になったのではないでしょうか。
独特のタッチで描かれる世界の真実が明らかになって行くのを先ずは楽しみにして、次回の放送を待ちたいと思います。





























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