2017
10/15
日

奪われるものなどすでに失くしてしまっているシロウ。
奪われるものなど自分の短い命ぐらいしかないジーク。
道は違えど、二人の望みへの飢えは似ているのかもしれない。
赤と黒の陣営に別れて戦っていたマスターたちとサーヴァントたちが、シロウの大聖杯強奪によって様変わりした状況の中、新たな二つの陣営を形作って行く調整回の様相を呈していたとも言える今回。
60億の人類を救済するという望みを持つシロウの側についた者、そしてそれに反するユグドミレニアの残存勢力とルーラーのジャンヌの側につくグループに分かれていきましたが、さりとて両陣営とも一枚岩とは言えない感じでしたね。
今は自分の願望を成すために大聖杯を持つシロウ側についているだけとも取れるサーヴァントたちと、隙あらばちゃっかり大聖杯を自分のものにしてしまおうと意気投合した獅子劫とモードレッドたちが突然何をしでかすのか分からないという波乱を双方が抱え込んでいるようですね。
そしてそんな玉石混交の状況な中、魔術師らしくない人としての道理を持つフィオレがユグドミレニアの次期当主の座に収まりそうですが、可愛がっていた飼い犬が魔術によって死んだことに涙していた姉を助けるんだというカウレス君と、プンスカしながら自立しだしたホムンクルスたちに救いの手を差し伸べてしまうゴルドたんが厳しい物語の中の優しさ担当になってきましたね。
カウレス君についてはフィオレのサーヴァントであるケイローン先生が言うように、もともとフランちゃんへの優しさと思いやりに満ちた好青年でしたが、ゴルドたんの変わりっぷりには思わずニヤニヤしてしまいました。
しかしこの優しさがカウレスやフィオレ、そしてゴルドの未来に暗雲をかけているようで先々が心配になってしまいますが、やはり一番ヤバいのは全部使い切ったはずなのに消えない令呪を持つとジャンヌから指摘されたジークなのかもしれませんね。
ルーラーであるジャンヌは彼にその最後の令呪を決して使わないでくださいとキツく訴えていましたが、その真剣さがただルーラーであることから来ているのか、それとも一人の女性としてのものなのか、自問自答する彼女を見ている視聴者の側の方からは後者以外のなにものでもないと感じずにはいられませんでした。
果たしてその自分の気持ちをジャンヌがいつ自覚するのか楽しみなところですが、ルーラーと一人の乙女の間で揺れる彼女を見ているのもいいものですね。
ジークに対してムキになったり、厳しく言ったりする彼女はとても可愛いと思います。
ともあれ、この先二人にどんな運命が待っているのか気になりますが、今回明らかになった獅子劫の願いをはじめ、この大戦に参加することになった者たちの願いがどんな形をとって終わりを迎えて行くのか、最後まで視聴していきたいと思います。
















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No.856 No title
ジャンヌが自問自答してたのはジークに対する感情が自分の者か自分の依代になったレティシアのモノかって事ですよ
お忘れかもしれませんがジャンヌは不完全な召喚だったため他のサーヴァントと違い生身の人間に憑依する形で現界してます