いぬやしき 第5話「獅子神優子」感想

末期ガンの母親を救い、女の子から好きと言われた獅子神皓に心境の変化が訪れたものの、犯した罪が明るみに出て、それを母親にも知られてしまうことに。
今後の彼の変遷と行き着く先が気になる。

前回までは酷いシーンが多かったのでレビューは書いていませんでしたが、連続家族殺人鬼となった獅子神皓にも母親を思う情があり、女の子から好きと告白されるという高校生の日常を体験し、機械化で普通を失い、その事に翻弄されてしまった彼が今後どうなっていくのか激しく気になったので感想を書いていく事にしました。

もちろん獅子神皓の幼馴染である安堂君の呼びかけによって合流した善意の人犬屋敷さんの未来も興味を持って見ていきたいと思いますが、ぶっちゃけ超人的な力を手に入れてしまえば、人は獅子神皓と犬屋敷さんのどちらにもなり得るのだろうと思います。

それにしても人間味を失っていた皓が母親のガンを完治させ、生活まで助けようとしたのは彼にまだ人としての感情が残っていたのを感じて驚きましたが、寝静まる母親の横で連続殺人をやめようと思った翌朝に警察が踏み込んで来てしまいましたね。

証拠の隠滅等は全く気にかけてなかったので、いずれ容疑者として警察に追われるのは予想していましたが、改心しかけたところでこの展開は、今後の彼が犯罪者としても、母親を思う一人の人間としても追い詰められて行く事に繋がって行きそうですね。

彼を許せない犬屋敷さんからも彼に対してアクションがあるだろうし、追い詰められた彼が再び人間味を捨て去ってしまわないかと心配になってしまいますが、ただ単純に彼が犬屋敷さんに懲らしめられて終わるというエンドにはならないんでしょうね。

相反する人の善意と悪意がぶつかり、そのどちらにもなり得る可能性を飲み込んだ上でこの二つのせめぎ合いを見ていくと、もっとこの作品の面白さを味わえるんじゃないでしょうか。

ともあれ、迫る警察官に見えない鉄砲を使わずにいた皓の今後の動向と心情の変遷を楽しみに、次回を待ちたいと思います。







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