このはな綺譚 第9話「泡沫の…」感想 人の営みの中にもある生まれ直し。それを催しちゃう沫那美さまのぷるんぷるんな大騒動。

泡に包まれてフワフワ浮かぶ櫻ちゃんを見てみたい。

浜辺で猿にいじめられていた亀を助けた柚ちゃんと櫻ちゃん。
亀を助ける決め手になった櫻ちゃんの鐘ゴロゴロダッシュが面白かったですが、鐘は後ほど猿たちがお堂に戻したようですね。

そして亀の方は助けてもらったお礼にと二人を海神の竜宮城に招待したいと言ってくれましたが、此花亭で出会った多くのお客様から色々な事を学び、そしてお迎えした彼らへのおもてなしに精進している柚ちゃんは、亀のもう働かなくていいという言葉にきっぱりとお断りを入れていましたね。

それを聞いていた桐さんたちがにっこりしていたのも印象的でしたが、なにより此花亭でのお仕事が楽しくて仕方なさそうな柚ちゃんの笑顔を見ていると幸せな気持ちになってきますね。

そして亀が帰ってからは突然此花亭に立ち寄った沫那美さまを迎えてお話となりましたが、その日の予約などで忙しい女将さんや桐さんに代わって蓮ちゃんと柚ちゃんが彼女のおもてなしをすることになりましたね。

責任感が強くて綺麗が大好きな柚ちゃんはかなり張り切ったのですが、お風呂沫那美様の背中をヘチマでゴシゴシしているうちに彼女が泡のような小さなベビーちゃんたちに分裂して大騒動。

一つ残らず集めに回る柚ちゃんが泡に飲み込まれてフーワフワと浮かんだり、それを見て自分もやってみたいと閃いた櫻ちゃんがベビーを隠したりと大変でしたが、泡の中で見た古事記のワンシーンは神様である沫那美様の記憶だったんでしょうか。

イザナギとイザナミにより国産みの光景を見た柚ちゃんは人の人生は長い時の流れの中では泡沫の夢のようなものかもしれないと最後に語ってくれましたが、それを精一杯楽しんで頑張っている柚ちゃんの気持ちがそのニコリとした笑顔から伝わってくるようでした。

騒動の元となった沫那美様は町を散策している最中に突然生まれ直しを催してのと屈託無く微笑んで桐さんに話していましたが、十二支が一巡りして生まれた年がまた巡ってきたり、赤いちゃんちゃんこを着て祝う還暦のお祝いや、カトリックの洗礼など、神様の沫那美様が行った生まれ直しは人の営みの中にも見られるものですね。

ともあれ、このはな綺譚らしい奥深くて不思議なお話と、蓮ちゃんの頑張りや柚ちゃんたちの笑顔がいい塩梅でミックスした楽しくて、古事記などにも興味を惹かれる面白い回でした。
次回も楽しみにしたいと思います。























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空と夏の間さん