このはな綺譚 第12話(終)「大晦日の奇跡」時を超えて果たされる願いたち。

毎回やさしさに満ちたいいアニメでした。
巻物の封印の印は、女将さんの眉間にある炎のような模様と一緒だったんですね。

一年の仕事を終え、蓮ちゃんが作ってくれた年越しそばを食べていた柚ちゃんたち。
そのまま女将さんに留守を任せて彼女たちは初詣へと出かけて行きましたが、大掃除の時に女将さんの部屋から出てきた巻物を落とした柚ちゃんが神の道に迷い込んでしまいましたね。

コロコロと転がっていく巻物を追うのに柚ちゃんは一生懸命だったんでしょうけど、神社を結ぶ道で出会った椿さんが赤いケモ耳フード姿の彼女を仲間と勘違いして、神様に仕える仲間たちのところへ連れて行ってしまったんですね。

そして先ずは一年の感謝にと境内へと進むみんなは桐さんと櫻ちゃん、棗と蓮ちゃんといった風に仲睦まじく参道を進んで行っている感じでしたが、そんな中、皐は柚ちゃんが居なくなってしまったことに只の迷子とは違った不安を抱くんですね。

そして皐の心配通り神社の神様に仕える眷属たちから柚ちゃんはもう帰れないよと言われて泣き出してしまいましたが、このまま眷属の仕事を手伝ってくれと言われた彼女は帰らないといけないんですと訴えるんですね。

しかしせっかく姿を見せた神様も手を貸してくれず、柚ちゃんを連れてきてしまった椿さんは気を揉むわけですが、彼女たちが人々の自分ではなく人のために願ったり祈ったりした願いを果たしてあげていることが、柚ちゃんが此花亭に帰ることと繋がっていたんですね。

時を超えて迷い込んだ柚ちゃんにこの時空には此花亭という温泉宿は無いと告げたり、眷属たちの仕事を説明をしだした椿さんがひょっとしたら女将さんと一緒のお狐さんではないかとだんだん思うような展開でしたが、椿さんの未来の姿である女将さんが帰りの遅いみんなのことを思った時に巻物の封が解かれるのは面白かったですね。

倒れた書記のお狐さんの代役をしていた柚ちゃんが椿さんのことを思ってその場にあった巻物の一つに彼女にあたたかい家ができますようにと願いを書き、そして未来の柚ちゃんたちを思う自分の気持ちを感じたような椿さんが柚ちゃんの持ってきた巻物へと手を伸ばした刹那にその封は解かれていきました。

そしてその巻物には未来の自分が忘れていた椿自身の柚ちゃんのための願いが書かれていたわけですが、みんなの帰りを迎えた女将さんが、やがて床についたところで神社勤めをしている頃に連れてきてしまった女の子が柚ちゃんだったこのに気づき、彼女を帰してあげようとしていた自分のあの時の気持ちを思い出し、お帰りと優しく呟くシーンは安堵とやさしさに満ち満ちていましたね。

こうして女将さんである椿さんと柚ちゃんの時空を超えた不思議な縁が描かれ、此花亭がどうして今あるのか描かれた最終回でしたが、涙目で皐に抱きつく柚ちゃんがとっても可愛くて愛らしかったですね。

もちろんテレる皐も可愛かったですが、可愛いだけではない優しいお話の続く良い作品でしたね。

初詣中もお菊ちゃんに目線を送る櫻ちゃんやデフォルメを使ったコミカルなシーンも面白かったですが、美しい背景や着物姿と、毎回見る前に見れば泣くのを覚悟して視聴する自分にとって、今期のベストなアニメの一つになりました。

此花亭奇譚の今後を楽しみに、原作の方をこれから読んでみたいと思います。






























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空と夏の間さん