キノの旅 -the Beautiful World- 第12話(終)「羊たちの草原」感想

目を覚ませば、また新しい旅が始まる。
お昼寝しようとするキノとエルメスの会話劇に、全話通して良い雰囲気で原作を映像化してくれたことの嬉しさを改めて感じました。

キノたちを追いかけてくる羊たちの群れが怖くてハラハラしてしまいましたが、エルメスの咄嗟の知恵でキノは地割れの崖の下へと逃れることができましたね。

そして残ったエルメスはなんとか無事でしたが、いつまでも崖の上からキノに視線を送り続け、後を追うようについてくる羊たちが怖すぎでした。

キノの方はそのまま夜を明かすこととなりましたが、ようやく次の日に羊たちの姿が見えなくなって上への登った先で見つけたのは、かつて羊に襲われた犠牲者さんとその人が乗っていた車でしたね。

そしてキノはその車と残っていた燃料を使ってエルメスを迎えに行く戦いを始めたわけですが、その容赦ない炎と銃弾の攻めはキノが旅の途中で何度も修羅場をくぐってきたことを感じさせるものでした。

キノを待っていたエルメスはいつもの口調で容赦ない〜とキノの戦いっぷりをライブ中継してくれましたが、地割れの崖を飛び越えるんだとキノから聞いた時には何を思ったんでしょうね。

うわぁと言いながらそんなキノの決断に付き合うエルメスと、キノの相棒っぷりが楽しい大脱出でしたが、まさか窮地を脱してやっとたどり着いた国の人々のせいで羊が凶暴化していたとは、なんともヤレヤレなオチでしたね。

そしてラストはどこかの草原でお昼寝を楽しもうとするキノとエルメスの二人らしいやりとりで楽しませてくれましたが、目を覚ませば新しい旅が始まるというキノがエルメスにまたがって走り出していく、次のお話が見たくなるような余韻漂う良い締めだったと思います。

オープニングもエンディングも素晴らしかったし、キノの旅の世界をたくさん楽しませてくれたんではないでしょうか。
製作委員会がキノの旅の会というネーミングもとってもこの作品への愛情を感じるものだったし、機会があれば是非二期も作って欲しいと思います。